新しい医療の概念と難病治療のフロンティア
現代医療の進歩は目覚ましいものがあります。高度な手術技術、分子標的薬、免疫療法など、数十年前には考えられなかった治療法が次々と開発され、多くの命を救っています。しかし、ガンをはじめとした難病に直面した患者さんが真に求めるものは、単に病巣を取り除くことだけではありません。
病気の診断を受けた瞬間から、患者さんは肉体的な苦痛だけでなく、精神的な不安、経済的な負担、家族への心配など、様々な困難に直面します。治療による副作用、生活の質の低下、将来への不安。これらすべてに対処しながら、病気と向き合わなければなりません。
私たちは、あなたの人生を健やかにするために、病気や症状だけでなく、自分のからだや心に向き合う時間をつくることの重要性を認識しています。医療は、病気を治すだけでなく、患者さんが自分自身の健康と向き合い、人生の質を高めていく過程をサポートするものであるべきです。
従来の医療が陥りがちな「病気診断」の概念を超え、患者さん一人ひとりの全体的な健康と幸福を目指す「新しい医療のカタチ」が強く求められています。病気を診るのではなく、病気を持つ「人」を診る。症状を抑えるだけでなく、その原因を探り、根本から健康を取り戻す。こうした全人的な医療のアプローチこそが、今、必要とされているのです。
山口県周南市に拠点を置く海風診療所では、この「新しい医療のカタチ」を積極的に実践しています。通常の保険診療を提供することはもちろんですが、それだけに留まりません。最新の予防医療の提供をはじめ、ガンをはじめとした難病の補完代替療法など、患者さんの治療に有効と思われる場合は、保険外の診療も積極的に提供しています。
保険診療には、安全性と有効性が確立された標準的な治療が含まれます。しかし、標準治療だけでは十分な効果が得られない場合や、副作用が強くて継続が困難な場合、あるいは標準治療を補完してより良い結果を得たい場合など、保険外の治療が有効な選択肢となることがあります。
補完代替療法(Complementary and Alternative Medicine, CAM)は、難病治療において、従来の概念を変える「New Wind to Your Life」の実現に向けた重要な鍵となるのです。この「新しい風」は、患者さんに希望を与え、自らの健康を取り戻す力を引き出し、人生を前向きに生きるための活力をもたらします。
第1章:補完代替療法(CAM)が担う役割—全体像へのアプローチ
難病に対する補完代替療法(CAM)の役割は、単に西洋医学の治療の補助にとどまらず、治療効果を最大限に高め、患者さんの生活の質(QOL)を向上させ、自己治癒力を最大限に発揮させるための根本的なアプローチです。
補完代替療法とは何か
補完代替療法とは、西洋医学の標準的な治療法とは異なる、あるいはそれを補完する様々な医療やヘルスケアのアプローチを指します。「補完療法(Complementary Medicine)」は標準治療と併用される療法を、「代替療法(Alternative Medicine)」は標準治療の代わりに用いられる療法を意味しますが、実際には両者を明確に区別することは難しく、総称して補完代替療法(CAM)と呼ばれています。
補完代替療法には、栄養療法、温熱療法、鍼灸、マッサージ、ヨガ、瞑想、心理療法、ハーブ療法、ホメオパシーなど、実に多様な方法が含まれます。これらに共通するのは、身体が本来持っている自己治癒力を高め、全身のバランスを整えることに重点を置いている点です。
原因と結果の両方からのアプローチ
海風診療所が追求するのは、病巣や症状を取り除くという「結果」への対処に留まらず、原因となるストレス、食や運動などの生活習慣といった総合的なケアを施すことです。多くの病気、特に慢性疾患や難病は、突然発症するのではなく、長年にわたる生活習慣の積み重ねやストレスの蓄積が背景にあります。
例えば、ガンの発症には、遺伝的要因だけでなく、喫煙、飲酒、食生活、運動不足、ストレス、環境要因など、様々な要素が複雑に絡み合っています。ガンを発症してから、手術や抗がん剤でガン細胞を取り除いたとしても、これらの根本的な原因が改善されなければ、再発のリスクは高いままです。
難病、特にガン治療においては、単に現れた病気を治療するだけでなく、がんになった「原因」と「結果」、両方からアプローチする治療が不可欠であると考えています。補完代替療法は、この「原因」へのアプローチにおいて、極めて中心的な役割を担います。
自己治癒力を高める総合ケア
プロの医療者が行うストレス、食、運動といった生活習慣の総合ケアは、患者さんの自己治癒力を高めることを目指します。人間の身体には、本来、病気を治す力が備わっています。傷が自然に治る、風邪が自然に治る、これらはすべて自己治癒力の働きです。
しかし、現代社会のストレス、偏った食生活、運動不足、睡眠不足などにより、この自己治癒力は低下しがちです。補完代替療法は、生活習慣を見直し、ストレスを軽減し、栄養状態を改善し、適度な運動を取り入れることで、自己治癒力を回復させ、高めることを目指します。
これにより、体に負担をかけずに、根本治癒に視点をおいた治療を行うことが可能になります。標準治療が「病気を攻撃する」アプローチだとすれば、補完代替療法は「身体を守り、強くする」アプローチと言えます。両者を組み合わせることで、より効果的な治療が可能になるのです。
補完代替療法を積極的に提供することは、海風診療所が目指す「新しい医療のカタチ」の根幹をなす理念の一つであり、患者さんの多様なニーズに応えるための重要な柱となっています。標準治療だけでは対応しきれない、患者さん一人ひとりの個別性に配慮した、きめ細やかな医療を提供することが可能になります。
第2章:予防医学の視点—難病を遠ざける土台づくり
難病に対する補完代替療法の役割を効果的に発揮させるためには、「病気にさせない予防医学」の考え方が不可欠です。予防医学とは、病気の原因となるストレスや生活習慣を根本的に改善し、患者さん自身の体が持つ防御機能や自己治癒力を高める体づくりを支援するアプローチです。
予防医学の三段階
予防医学には、三つの段階があります。一次予防は、健康な人が病気にならないようにすることです。適切な食事、運動、ストレス管理などにより、病気の発症そのものを防ぎます。
二次予防は、病気を早期に発見し、早期に治療することです。健康診断やがん検診などがこれに当たります。病気が進行する前に発見できれば、治療の負担も少なく、治癒の可能性も高まります。
三次予防は、病気になった後、再発を防ぎ、合併症を予防することです。治療後の生活習慣の改善や定期的な検査により、再発リスクを低減します。
海風診療所の補完代替療法は、これら三段階すべてにおいて重要な役割を果たします。
ストレスと自己治癒力の関係
現代社会においては、慢性的なストレスが体と心に与える影響は深刻であり、これが自己治癒力を低下させる主要な原因の一つとなっています。ストレスがかかると、副腎からコルチゾールというホルモンが分泌されます。短期的には身体を守る作用がありますが、慢性的に高い状態が続くと、免疫機能が低下し、炎症が起こりやすくなり、様々な病気のリスクが高まります。
また、ストレスは自律神経のバランスを崩します。交感神経が過度に優位になると、血圧が上がり、心拍数が増加し、消化機能が低下します。長期的には、高血圧、心疾患、胃腸障害、不眠症など、様々な問題を引き起こします。
補完代替療法の中でも、心理カウンセリング、瞑想、ヨガ、アロマセラピーなどは、ストレスを軽減し、自律神経のバランスを整える効果があります。
生活習慣と恒常性維持機能
食や運動などの生活習慣の乱れも、身体の恒常性維持機能を弱体化させます。恒常性(ホメオスタシス)とは、外部環境が変化しても、体内環境を一定に保つ機能のことです。体温、血圧、血糖値、pHなど、様々な要素が精密に調整されています。
しかし、偏った食生活、運動不足、睡眠不足などが続くと、この恒常性維持機能が低下します。血糖値のコントロールがうまくいかず糖尿病になる、血圧の調整がうまくいかず高血圧になる、体重のコントロールがうまくいかず肥満になる。こうした状態は、ガンをはじめとした様々な病気のリスクを高めます。
補完代替療法は、これらの要因に対処し、病気を未然に防ぐためのライフスタイルの見直しに深く関わります。栄養療法により食生活を改善し、運動療法により身体機能を向上させ、心理療法によりストレスを管理する。こうした多角的なアプローチにより、恒常性維持機能を回復させることができます。
体に負担をかけずに健康を維持する方法を追求することは、難病治療の補完として、また再発予防として、極めて重要な要素です。治療が終わった後も、健康的な生活習慣を維持することで、再発リスクを低減し、長期的な健康を守ることができます。
海風診療所における予防医学の実践
海風診療所では、現在の「病気診断」となってしまっている健康診断の項目をそのままに活用し、予防医療に活かす診断を行うなど、予防医学の実践に注力しています。
従来の健康診断は、基準値を超えているかどうかで「異常」「正常」を判断し、異常があれば治療を開始するという、いわば「病気を見つける」ための診断でした。しかし、海風診療所では、基準値内であっても、年々悪化している傾向はないか、他の項目とのバランスは取れているか、といった視点で総合的に評価します。
これにより、病気になる前の段階で、リスクを察知し、予防的な介入を行うことができます。例えば、血糖値がまだ正常範囲内であっても、年々上昇傾向にあり、家族歴に糖尿病があれば、早期に食生活や運動習慣の改善を指導することで、糖尿病の発症を予防できます。
さらに、産業医として「健康経営」の実現に力を入れており、企業で働く人々の健康をサポートしています。従業員の健康は、企業の生産性や活力に直結します。健康経営を推進することで、働く人々が健康で活力ある生活を送れるよう支援しています。
これらの予防医学に基づいた取り組み全体が、難病に対する補完代替療法が、より効果的に機能するための強固な土台を提供するのです。病気になってから治療するよりも、病気にならないように予防する。そして、もし病気になってしまっても、再発を防ぐ。この予防医学の考え方が、補完代替療法の基盤となっています。
第3章:体にやさしい「がん治療」と免疫力向上におけるCAMの役割
ガン治療における補完代替療法の最大の役割の一つは、患者さん自身の免疫力を高めることにあります。海風診療所が提供する「体にやさしいがん治療」は、この免疫力向上と身体への負担軽減に焦点を当てています。
従来のがん治療の課題
従来のがん治療、すなわち手術、抗がん剤、放射線治療は、確かに多くのガンに対して有効です。しかし、これらの治療には、強い副作用があることも事実です。抗がん剤は、ガン細胞だけでなく正常な細胞にもダメージを与え、吐き気、脱毛、倦怠感、免疫力低下などの副作用を引き起こします。放射線治療も、照射部位やその周辺の正常組織にダメージを与えることがあります。
これらの副作用により、患者さんの体力は大きく消耗し、生活の質が低下します。治療は受けたいが、副作用が辛くて継続できない。このジレンマに苦しむ患者さんは少なくありません。
体にやさしいがん治療のアプローチ
海風診療所が提供する「体にやさしいがん治療」は、体に負担をかけない範囲でがん細胞を退治し、患者さん自身の免疫力を高めることに重点を置いています。
この治療法の基本的な考え方は、ガンと闘うのは医者や薬だけではなく、患者さん自身の身体である、ということです。免疫システムは、本来、異常な細胞(ガン細胞)を認識し、排除する能力を持っています。しかし、様々な要因により、この免疫システムがうまく機能しなくなると、ガンが発症し、増殖します。
したがって、治療の目標は、単にガン細胞を減らすだけでなく、免疫システムを正常に機能させ、ガンに対する抵抗力を高めることにあります。
補完代替療法との統合
例えば、西洋医学的な標準治療と並行して、あるいはそのフォローアップとして、栄養療法、温熱療法、または特定の免疫賦活療法などの補完代替療法を取り入れることで、治療中の副作用を軽減し、体力回復を促すことが可能になります。
栄養療法では、ガン細胞の増殖を抑え、免疫細胞の働きを高める栄養素を積極的に摂取します。ビタミン、ミネラル、抗酸化物質、オメガ3脂肪酸など、免疫力を高める栄養素を適切に補給することで、治療効果を高め、副作用を軽減できます。
温熱療法は、ガン細胞が正常細胞よりも熱に弱いという性質を利用した治療法です。体温を上げることで、ガン細胞にダメージを与えるとともに、免疫細胞の活性を高めることができます。
免疫賦活療法では、免疫細胞の数を増やしたり、働きを活性化させたりする治療を行います。これにより、身体自身のガンに対する攻撃力を高めます。
何よりも、体が本来持っているがんに対する抵抗力を最大限に引き出すことを目指します。これは、がんになった「原因」と「結果」の両方からアプローチするという、根本治癒に視点を置いた治療の一環として位置づけられます。
個別化医療の実現
治療の個別化と効果の最大化のためには、詳細な身体状況の把握が欠かせません。海風診療所では、血液検査や毛髪検査などの高度検査を実施し、疾患に対する点滴や注射、先進的な治療も組み合わせて行うことができます。
血液検査では、一般的な項目だけでなく、ビタミンやミネラルの濃度、炎症マーカー、免疫機能の指標など、詳細な検査を行います。毛髪検査では、体内の有害金属の蓄積や、ミネラルバランスを評価できます。
これらの高度検査により、個々の患者さんの栄養状態、毒素レベル、潜在的な炎症などを詳細に把握し、その結果に基づいて、最適な補完代替療法がオーダーメイドで提供されます。
例えば、栄養素の不足が判明した場合には集中的な点滴療法を行い、免疫力を回復させるなど、科学的根拠に基づいたアプローチが可能です。ビタミンCの高濃度点滴療法は、抗がん作用と免疫賦活作用があることが報告されています。グルタチオンの点滴は、抗酸化作用により細胞を保護し、デトックス効果もあります。
このように、検査結果に基づいて、その人に今必要な治療を選択し、提供することで、効果を最大化し、無駄を最小化することができます。これが、オーダーメイド医療、個別化医療の真髄です。
第4章:総合サポート施設「トレーフル・プリュス」—心身のトータルサポート
難病に対する補完代替療法の役割は、病院内の治療行為だけでなく、患者さんの日常生活全体に深く関わります。患者さんの日々の生活習慣、精神的な安定、そして体の機能回復が、治療の成果に大きく影響するからです。
トレーフル・プリュスの理念
海風診療所がプロデュースした健康増進総合施設「トレーフル・プリュス」は、補完代替療法を包括的に実践するための重要な環境です。「トレーフル・プリュス」は、心身ともに健康でキレイになれる総合サポート施設として、山口県周南市に設立されました。
その名称には深い意味が込められています。「tréfle(トレーフル)」はラテン語の「tres(三)」と「folium(葉)」に由来するクローバーを指し、そこにもう一枚の葉が「plus(プリュス)」することで、幸福のシンボル「四つ葉のクローバー」を表しています。
三つ葉のクローバーに、もう一枚の葉を加えることで四つ葉になる。この「プラス」の概念こそが、海風診療所の医療哲学を象徴しています。従来の医療に、心のケア、運動、食事という要素を加えることで、より完全な、より幸福な健康を実現する。この四つ葉のクローバーに託された願いは、難病患者さんに対する総合的なサポートの理念そのものです。
4方向からのアプローチ
海風診療所は、これまでの医療に「心(ニコニコ)」「運動(テクテク)」「食(カムカム)」をプラスした4方向からアプローチすることで、皆様のライフスタイルに合った健康増進をトータルにサポートします。この4つの柱こそが、難病治療を補完し、患者さんの自己治癒力を最大限に引き出すための具体的な実践の場となります。
この4方向というのは、バラバラに存在するのではなく、互いに深く関連し合っています。心が健やかであれば、運動する意欲が湧き、食事も美味しく感じられます。適度な運動をすれば、ストレスが発散され、食欲も適正になります。バランスの取れた食事をすれば、心身ともに調子が良くなります。そして、これらすべてが、医療の効果を高めます。
柱1:心(ニコニコ)—心理カウンセリング nico
難病を抱える患者さんにとって、病気による心理的な負担は、身体的な治療効果を阻害する大きな要因となり得ます。不安、抑うつ、慢性的なストレスは、免疫機能に直接的な悪影響を及ぼし、治療への意欲を低下させる可能性があります。
病気の診断を受けたショック、治療の不安、将来への恐れ、経済的な心配、家族への負担感。こうした心理的なストレスは、身体にも影響を与えます。ストレスホルモンであるコルチゾールが慢性的に高い状態が続くと、免疫細胞の働きが低下し、炎症が起こりやすくなり、治療効果も下がります。
補完代替療法の観点から見ると、健康を追求する上で「心(ニコニコ)」が欠かせないのは、心身相関の関係が深く影響しているからです。心と身体は別々のものではなく、密接につながっています。心が病めば身体も病み、身体が病めば心も病む。この相互関係を理解し、心のケアを行うことが、治療効果を高める鍵となります。
心理カウンセリング nicoは、心のケアを通じて、患者さんの精神的な安定と、病気を受け止め前向きに取り組む姿勢を育みます。カウンセラーと話すことで、溜まった感情を吐き出し、不安を整理し、新たな視点を得ることができます。
医療者が行う心理カウンセリングのメリットは、病状や標準的な治療内容、さらには補完代替療法の知識を理解した上で、より専門的かつ個別性の高い精神的なサポートを提供できる点にあります。一般のカウンセラーとは異なり、医療的な知識を持ったスタッフがカウンセリングを行うことで、病気に関する不安や疑問にも適切に対応できます。
心理的なケアが身体の自己治癒力を高めるメカニズムとしては、ストレスホルモンの過剰な分泌を抑制し、自律神経系のバランスを整えることが挙げられます。リラックスした状態では、副交感神経が優位になり、消化機能が向上し、免疫機能も高まります。
心の健康を保つためのヒントを得ることは、難病と向き合い、治療を乗り越えるための活力を養う、非常に重要な補完代替療法の役割です。「病気に負けない」という前向きな気持ちを持つことが、実際に治療効果を高めることが、多くの研究で示されています。
柱2:運動(テクテク)—ドクターズフィットネス tecutecu
難病治療中や回復期において、適切な運動は体力維持、免疫力向上、さらには精神的なリフレッシュ効果をもたらす、不可欠な補完代替療法の一つです。しかし、病状や体力の制限がある中で、安全かつ効果的に運動を行うことは容易ではありません。
ガン治療中は、副作用により体力が低下し、疲労感が強く、運動どころではないと感じる方も多いでしょう。しかし、適度な運動は、実は体力を回復させ、疲労感を軽減する効果があることが分かっています。
運動により、血流が改善し、酸素や栄養が全身に行き渡りやすくなります。筋肉が刺激されることで、筋力が維持され、日常生活の動作が楽になります。また、運動は気分を高揚させるエンドルフィンの分泌を促し、ストレスを軽減します。
ドクターズフィットネス tecutecuは、医師が監修するフィットネスとして、難病患者さんを含め、あらゆる方の状態に合わせた安全で効果的な運動プログラムを提供します。
医師が監修することで得られる効果は、単に運動能力を高めるだけでなく、治療中の体調変化や個別のリスク要因に対応しながら、安全に健康増進を図れる点にあります。例えば、骨転移がある患者さんには、骨に負担をかけない運動を選択します。心臓に問題がある患者さんには、心拍数を管理しながら運動します。
健康増進における「運動(テクテク)」の具体的な方法は、激しい運動よりも、継続的で体に負担の少ない活動をライフスタイルに組み込むことです。ウォーキング、軽いストレッチ、ヨガ、太極拳など、無理なく続けられる運動が推奨されます。
「テクテク」という名前が示すように、歩くことから始める。毎日少しずつでも歩く習慣をつけることが、健康への第一歩です。最初は5分でも10分でも構いません。徐々に時間を延ばし、距離を伸ばしていけば良いのです。
運動は、基礎代謝を改善し、血流を促進し、抗炎症性のサイトカインの放出を促すなど、身体的な側面からも難病治療を強力に補完します。筋肉量が増えれば、基礎代謝が上がり、太りにくい体質になります。血流が良くなれば、冷え性が改善し、免疫細胞が全身を巡りやすくなります。
tecutecuを通じてライフスタイルに合った運動習慣を見つけることは、患者さん自身が積極的に自己治癒力を高めるための重要なステップとなります。受け身で治療を受けるだけでなく、自ら身体を動かし、健康を取り戻す。この主体的な取り組みが、治療効果を高めます。
柱3:食(カムカム)—ドクターズカフェ camu
難病治療、特にガン治療における食の役割は、補完代替療法の中で最も基礎的かつ影響力の大きい要素の一つです。食は、体の細胞、組織、そして免疫システムを維持するためのエネルギーと材料を提供する基本中の基本です。
私たちの身体は、食べたものから作られています。毎日の食事が、細胞を作り、血液を作り、免疫細胞を作ります。したがって、何を食べるかは、健康に直結します。
ドクターズカフェ camuは、予防医療の観点から見た「食(カムカム)」の重要性を実践的に提供する場として機能します。健康な体を作るための「食」の選び方、特に難病に負けない体を作るための栄養学的な知識は、患者さんにとって計り知れない価値があります。
ガン細胞は、糖を主なエネルギー源としています。したがって、血糖値を急激に上げるような食事(精製された炭水化物、砂糖など)は、ガン細胞の増殖を促進する可能性があります。逆に、血糖値を安定させる食事(低GI食品、食物繊維が豊富な食品)は、ガンの進行を抑制する効果が期待できます。
また、抗酸化物質を豊富に含む食品(野菜、果物、ナッツ類など)は、活性酸素を除去し、細胞のダメージを防ぎます。オメガ3脂肪酸(魚、亜麻仁油など)は、炎症を抑制し、免疫機能を高めます。発酵食品(納豆、味噌、ヨーグルトなど)は、腸内環境を整え、免疫力を向上させます。
camuが提供する、美味しくて健康的な食事の秘密は、単なる栄養価の計算に留まりません。それは、体に負担をかけない消化しやすい食材の選択、免疫力を高めるための機能性成分の活用、そして何よりも「美味しい」と感じることで、心の健康にも寄与する食事の提供です。
どんなに栄養価の高い食事でも、美味しくなければ続きません。食事は、栄養を摂取するだけでなく、人生の楽しみの一つでもあります。美味しい食事を楽しむことで、心が満たされ、生きる活力が湧いてきます。
食習慣の改善は、消化器系の負担を軽減し、必要な栄養素を効率よく体内に吸収させることで、根本治癒に与える影響が非常に大きいことが、多くの研究で示唆されています。腸は「第二の脳」とも呼ばれ、免疫細胞の多くが腸に集中しています。腸内環境を整えることが、全身の健康につながります。
難病の補完代替療法として、食を通じた自己治癒力の回復は、治療戦略における最も重要な位置を占めています。毎日の食事を見直すことは、すぐにでも始められる、最も身近で効果的な治療法なのです。
柱4:医療(キラキラ)—健康美外来 kirakiraおよび海風診療所
四つ目の柱である「医療」のサポートは、海風診療所の包括的な保険・保険外診療と、美と健康を追求する健康美外来 kirakiraによって提供されます。
健康美外来は、健康と美を統合的に追求するアプローチであり、患者さんが治療を通じて心身ともに前向きになり、「キレイ」になることをサポートします。病気と闘う中で、見た目が変化すること(脱毛、体重減少、肌のトラブルなど)は、患者さんの自己イメージを損ない、気持ちを落ち込ませることがあります。
健康美外来では、こうした外見的な問題にも対処し、患者さんが自信を持って前向きに生きられるようサポートします。美容医療の技術を活用し、肌のケア、脱毛のカバー、体型の管理などを行います。
難病と闘う中で、自己肯定感や生きる活力を失いがちな患者さんにとって、このアプローチは精神的な補完代替療法としての役割を果たし、QOLを向上させます。「キレイになる」ことで、気持ちが前向きになり、治療にも積極的に取り組めるようになります。
そして、海風診療所本体では、通常の保険診療に加え、前述のガンをはじめとした難病の補完代替療法を積極的に提供しています。高度検査の結果に基づき、患者さんの体質や病状に応じた先進的な治療(点滴や注射など)を活用しつつ、総合的なケアを実践しています。
さらに、地理的な制約や通院の負担がある患者さんに対しても、オンライン診療の活用によりサポートを提供し、難病治療を継続するためのメリットを広げています。遠方の患者さんや、体調が優れず通院が困難な患者さんでも、オンラインで診察を受け、相談し、処方を受けることができます。
心、運動、食、そして医療という四方向からのトータルサポートこそが、難病に対する補完代替療法の現代における最適な形であり、個々の患者さんの人生を健やかにするために不可欠な要素なのです。
New Wind to Your Life—難病治療の未来へ
海風診療所が掲げる「New Wind to Your Life」の精神は、ガンをはじめとした難病に立ち向かう患者さんに、これまでの概念を変える新しい医療の風を届けたいという強い願いに込められています。
従来の医療は、病気を「敵」と見なし、それを攻撃し、排除することに重点を置いてきました。しかし、この戦いのアプローチだけでは、患者さんの心身は疲弊し、生活の質は低下します。病気を治すことはできても、その人の人生が豊かになるとは限りません。
難病に対する補完代替療法の役割は、単に治療の補助にとどまらず、患者さんを「病気の客体」から「自らの健康を取り戻す主体」へと変える力を持ちます。治療を受ける受動的な立場から、自ら健康を築く能動的な立場へ。この転換が、患者さんに希望と活力をもたらします。
これは、病気の原因(ストレス、生活習慣)と結果(病巣、症状)の両方にアプローチし、心(nico)、運動(tecutecu)、食(camu)という多角的なサポートを通じて、患者さん自身の持つ自己治癒力を発揮できる体を作ることにほかなりません。
病気の結果だけを見るのではなく、なぜその病気になったのか、その原因にも目を向ける。そして、原因を取り除き、身体を本来の健康な状態に戻す。この根本的なアプローチこそが、補完代替療法の真髄です。
私たちが提供するのは、体に負担をかけずに、根本治癒に視点をおいた治療です。補完代替療法を積極的に取り入れ、最新の予防医療と組み合わせることで、私たちはプロの医療者として、患者さんの人生を健やかにするための総合的なケアを提供し続けます。
標準治療が必要な場面では、適切に標準治療を提供します。しかし、それだけでは不十分な場合、補完代替療法を組み合わせることで、より良い結果を目指します。患者さん一人ひとりの状況に応じて、最適な治療の組み合わせを提案します。
難病治療の現場において、補完代替療法は、希望と幸福のシンボルである「四つ葉のクローバー」のように、心身の健康と美を追求し、患者さんの未来をトータルにサポートする、不可欠な要素であり続けます。
病気は、人生の終わりではありません。むしろ、自分の生き方を見直し、本当に大切なものを再発見する機会となることもあります。病気をきっかけに、生活習慣を改善し、家族との時間を大切にし、心穏やかに生きる。そうした変化を通じて、以前よりも充実した人生を送ることができます。
海風診療所は、患者さんがそうした前向きな変化を遂げられるよう、全力でサポートします。新しい風を受けて、新しい人生へ。難病と診断されても、希望を持って前を向いて歩いていける。そんな医療を、私たちは目指しています。
あなたの人生に、新しい風を。海風診療所は、いつでもあなたを支えます。