免疫力向上を目指す新しいがん治療のパラダイム
山口県周南市に拠点を置く私たち海風診療所は、「これまでの概念を変える、新しい医療のカタチ」を提供しています。私たちは、単に病巣や症状といった「結果」を取り除くことだけでなく、患者さんの人生を健やかにするために、ご自身のからだや心に向き合う時間をつくるお手伝いをすることを目標としています。
特にがん治療の分野において、海風診療所は最新の予防医療の提供とともに、がんをはじめとした難病の補完代替療法を積極的に提供しています。ここで私たちが最も重要視するのが、患者さん自身の免疫力を高めることです。
当院が掲げる「体にやさしいがん治療」とは、体に負担をかけない範囲でがん細胞を退治し、患者さん自身の免疫力を高めることに主眼を置いたアプローチです。がん治療を成功させる具体的な方法は、個々の免疫力を最大限に引き出し、体が本来持つ自己治癒力を回復させるための、多角的かつ統合的な戦略の中にあります。
人間の体には、本来、異常な細胞を認識して排除する優れた免疫システムが備わっています。しかし、様々な要因によってこの免疫システムが弱まると、がん細胞が増殖してしまいます。私たちの治療アプローチは、この本来の免疫力を取り戻し、強化することに焦点を当てています。
免疫力を高めるための治療哲学:「原因」と「結果」の両方へのアプローチ
海風診療所が追求するのは、「根本治癒に視点をおいた治療」とは何かという問いです。がんの治療において、免疫力を高めることが不可欠である理由は、がんが局所的な疾患であると同時に、全身のシステム、自己治癒力が破綻した「結果」であるためです。
したがって、当院のがん治療は、がんになった「原因」と「結果」、両方からアプローチする治療として設計されています。
がんは突然発生するものではありません。長年にわたる生活習慣の乱れ、ストレス、栄養の偏りなどが積み重なり、免疫システムが弱まった結果として現れます。だからこそ、がんそのものを治療すると同時に、その原因となった要因にも対処する必要があるのです。
原因へのアプローチ:自己治癒力の発揮を阻害する要因の排除
免疫力が低下している状態とは、病気の原因となるストレス、食や運動などの生活習慣が乱れ、体が本来持つ自己治癒力を発揮できない状態が続いていることを意味します。免疫力を高めるための最初の具体的な方法は、この「原因」を特定し、排除することにあります。
多くの患者さんは、何が自分の免疫力を低下させているのか、自覚していないことがあります。慢性的な疲労感、睡眠不足、偏った食事、運動不足など、日々の生活の中に免疫力を低下させる要因が潜んでいます。これらを一つひとつ特定し、改善していくことが重要です。
高度検査による免疫環境の詳細な把握
免疫力を高めるための治療計画は、個々の患者さんの体内の状態を精密に把握することから始まります。当院では、血液検査や毛髪検査などの高度検査を行うことができます。
従来の健康診断が「病気診断」となってしまっている現状に対し、これらの高度検査は、現在の健康診断の項目をそのままに、予防医療に活かす診断として利用されます。
検査を通じて、以下の具体的な免疫阻害要因を特定し、治療の羅針盤とします。
慢性的な炎症については、免疫システムが過剰に疲弊している状態や、がん細胞の増殖を助長する体内の潜在的な炎症レベルを把握します。慢性炎症は、免疫細胞を常に活性化させ続けることで、免疫システムを疲弊させます。この状態が続くと、本当に必要な時に免疫システムが十分に機能しなくなってしまいます。
必須栄養素の欠乏についても詳しく調べます。免疫細胞が効率的に機能するために必要なビタミン、ミネラル、酵素などの詳細な不足状況を特定します。免疫細胞は、適切な栄養素がなければ正常に機能できません。特定のビタミンやミネラルが不足すると、免疫細胞の生成や活動が妨げられます。
慢性的なストレスの影響も評価します。慢性的なストレスが体と心に与える影響を客観的に評価し、これが自己治癒力をどのように妨げているかを明確にします。ストレスホルモンの過剰な分泌は、免疫機能を抑制することが科学的に証明されています。
この高度検査の結果に基づき、プロの医療者は、患者さんの体質や病状に合わせた、きわめて個別化された免疫力強化戦略を立てることが可能となります。一人ひとりの患者さんの状態は異なりますから、画一的な治療ではなく、オーダーメイドの治療計画が必要なのです。
生活習慣の根本的な改善と自己治癒力の回復
免疫力を長期的に高めるための最も基本的な方法は、病気の原因となるストレスや生活習慣を改善することです。
食や運動などの生活習慣改善が自己治癒力に与える影響は非常に大きいことが知られています。高度検査の結果に基づき、免疫機能をサポートする具体的な栄養指導や運動習慣の確立を図ることで、体が自力で免疫力を高められる環境を整備します。これは、病気を未然に防ぐためのライフスタイルの見直しそのものです。
栄養面では、免疫細胞の材料となるタンパク質の適切な摂取、抗酸化作用を持つビタミンやミネラルの補給、腸内環境を整える食物繊維の摂取などが重要です。腸は免疫システムの大きな部分を占めており、腸内環境を整えることは免疫力向上に直結します。
運動面では、激しすぎない適度な運動が免疫機能を高めることが知られています。ウォーキングや軽いジョギング、ヨガなど、継続できる運動習慣を確立することが重要です。運動は血液循環を改善し、免疫細胞が体内を巡りやすくします。
睡眠の質も免疫力に大きく影響します。質の良い睡眠中に、免疫細胞が活性化し、体の修復が行われます。睡眠不足は免疫機能を著しく低下させるため、十分な睡眠時間の確保と睡眠の質の改善が必要です。
免疫力を集中的に高める具体的な医療的手段
原因を特定し、生活環境を整える努力と並行して、海風診療所では、がん治療における具体的な補完代替療法として、疾患に対する点滴や注射、先進的な治療を積極的に活用します。これらの治療は、短期間で体内の免疫環境を改善し、自己治癒力を集中的にサポートするために設計されています。
生活習慣の改善は、効果が現れるまでに時間がかかることがあります。そのため、短期間で免疫環境を改善するための医療的な介入が必要になることがあります。これらの治療は、生活習慣改善の効果が現れるまでの橋渡しとなり、また生活習慣改善の効果を増強する役割も果たします。
先進的な点滴・注射の活用
先進的な治療法としての点滴や注射は、免疫力を高めるための具体的な方法として非常に有用です。これらは、体に負担をかけずに、必要な栄養素や免疫賦活成分を血液中に直接届けることで、迅速かつ強力に体内の環境を整えます。
経口摂取では、消化管での吸収率が限られるため、十分な量の栄養素が体内に取り込まれないことがあります。特に、消化機能が低下している患者さんでは、この問題が顕著です。点滴や注射であれば、消化管を経由せず直接血液中に成分を送り込めるため、確実に必要な量を届けることができます。
これらの治療の具体的な目標は、患者さん自身の免疫力を高めることにあります。集中的な栄養補給や、特定の細胞機能改善を促す成分を投与することで、がん細胞と戦う免疫細胞の活性化を図ります。これは、体に負担をかけない範囲でがん細胞を退治するという当院の基本理念を支える重要な手段です。
例えば、高濃度ビタミンC点滴は、免疫細胞の活性化を促すとともに、がん細胞に対して選択的に作用する可能性が研究されています。また、各種ビタミンやミネラルを配合した点滴により、不足している栄養素を速やかに補充することができます。
点滴や注射は、高度検査で判明した個々の栄養欠損や炎症レベルに合わせてカスタマイズされ、根本治癒に視点をおいた治療を実践するための強力なツールとなります。
患者さんの状態に応じて、点滴の内容や頻度を調整します。がん治療中で免疫力が著しく低下している場合は、週に数回の点滴が必要になることもあります。一方、予防や維持を目的とする場合は、月に数回の点滴で十分なこともあります。
免疫力の持続と心身のケア
先進的な治療によって一時的に免疫環境が改善されても、その効果を持続させなければ根本的な治癒には繋がりません。海風診療所のがん治療は、この持続性を確保するために、心身のケアを重視しています。
点滴や注射による治療は、短期間で効果が現れますが、その効果を維持するためには、継続的なケアが必要です。生活習慣の改善と医療的介入を組み合わせることで、免疫力を高い状態で維持することができます。
心のケアの重要性
免疫システムと精神状態は密接に関連しています。がん治療における慢性的なストレスは、免疫機能を低下させる大きな原因となります。
心理的なケアが身体の自己治癒力を高めるメカニズムは非常に重要です。心理カウンセリングを通じて、患者さんが心の健康を追求し、治療に対する不安や生活上のストレスを軽減することで、身体の免疫システムが正常に機能する環境を整えます。
がんという診断は、患者さんとその家族に大きな心理的負担をもたらします。不安、恐怖、怒り、悲しみなど、様々な感情が湧き上がります。これらの感情を適切に処理できないと、慢性的なストレス状態となり、免疫機能を低下させてしまいます。
心理カウンセリングでは、これらの感情を表出し、受け入れ、対処する方法を学びます。また、リラクゼーション技法や瞑想などを通じて、ストレスを軽減する方法も習得できます。心の平穏を取り戻すことが、免疫力の回復につながるのです。
運動習慣の確立
適切な運動は、免疫細胞の循環を促し、体力を維持・向上させるために不可欠です。
医師が監修するフィットネスであれば、がんと闘うために必要な体力を、健康増進における「運動」の具体的な方法に基づき安全に構築できます。ライフスタイルに合った運動習慣を見つけることは、食や運動などの生活習慣改善が自己治癒力に与える影響を最大化する手段です。
運動は、免疫細胞の数を増やし、その活性を高めることが科学的に証明されています。ただし、過度な運動はかえって免疫機能を低下させることがあるため、適度な強度と頻度を保つことが重要です。
がん治療中の患者さんの場合、体力が低下していることが多いため、無理のない範囲から始めることが大切です。最初は軽い散歩から始め、徐々に距離や時間を延ばしていきます。体力が回復してきたら、軽いジョギングや水泳など、より強度の高い運動に挑戦することもできます。
食習慣の改善
免疫力は毎日の食事から作られます。がん治療後も免疫力を維持するためには、食習慣の改善が欠かせません。
予防医療の観点から見た「食」の重要性は極めて高く、食習慣改善が根本治癒に与える影響は絶大です。健康な体を作るための「食」の選び方を学び、美味しくて健康的な食事を通じて、体が必要とする栄養素を確実に摂取できるようサポートします。体内の栄養環境を継続的に良好に保つことが、免疫細胞の継続的な活動を支えます。
免疫力を高める食事の基本は、バランスの取れた栄養摂取です。タンパク質は免疫細胞の材料となるため、肉、魚、卵、大豆製品などから適切に摂取する必要があります。
ビタミンやミネラルも重要です。ビタミンCやビタミンE、亜鉛、セレンなどは、免疫機能を支える重要な栄養素です。これらは、野菜や果物、ナッツ類などに豊富に含まれています。
腸内環境を整えることも免疫力向上に直結します。発酵食品や食物繊維を積極的に摂取することで、善玉菌を増やし、腸内環境を改善できます。腸は免疫システムの大きな部分を占めているため、腸内環境の改善は免疫力向上に大きく貢献します。
結論:統合的なケアによる免疫力の向上
海風診療所が提供する、患者さん自身の免疫力を高めるがん治療の具体的な方法は、単なる医療技術の提供に留まらず、あなたの人生を健やかにするために、ご自身のからだや心に向き合う時間をつくるための総合的なプロセスです。
このアプローチの核となる要素は、以下の3段階に集約されます。
第一段階は、精密な診断による原因の特定です。高度検査、血液検査、毛髪検査などにより、免疫力を低下させている具体的な原因、栄養欠損、ストレス、生活習慣の偏りを特定します。
第二段階は、集中的な免疫サポートです。疾患に対する点滴や注射などの先進的な治療を活用し、体に負担をかけずに、免疫細胞が最大限に機能するための内部環境を迅速に整備します。
第三段階は、持続的な自己治癒力の維持です。心のケア、運動習慣の確立、食習慣の改善という総合的なケアを通じて、病気を未然に防ぎ、自己治癒力を発揮できる体を永続的に維持します。
海風診療所は、この統合的な「体にやさしいがん治療」を通じて、患者さんに健康と美を追求し続けるサポートを提供しています。このアプローチは、がんという難病に対し、患者さん自身が本来持つ生命力と免疫力を武器として立ち向かうための、具体的で希望に満ちた道筋を示すものです。
私たちは、一人でも多くの患者さんが、自分自身の免疫力を信じ、希望を持って治療に取り組めるよう、全力でサポートします。山口県周南市から、新しいがん治療のカタチを発信し続けます。

